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被災地域と被災寺院の「復興への道」
~自利利他の心・地域と共に~
被災以降、インフラはかなり復旧したものの、倒壊した建物の公費解体の進捗が遅れており、町の様子はそれほど変わっていない状況です。未だに水道が使用できないなど不便な状況下で生活を営まざるを得ない方々も取り残されている中で、被災された多くの方々が今、復興に向けて少しずつ歩みを前に進める努力を懸命になされています。
曹洞宗の石川県内134ヵ寺の寺院でも甚大な被害(ホームページ内の寺院一覧・被災状況)があり、現在復興に向けて努力をしています。
この度、「復興への道」~自利利他の心・地域と共に~というテーマで、ホームページの内容を更新致しました。内容的にはこれまでの様な被害状況のお知らせだけではなく、それぞれの寺院の最新状況をお知らせできる様なシステムを構築し、ご支援のご報告など、「復興への道」を広く皆様に御覧いただくことによって、能登を石川県を今後も引き続き応援していただけることを願っております。
寺院の復興に向けた課題として、宗教法人の施設に関しては、国や県からの助成が受けにくく、また檀信徒や地域の方々も同じく被災状況が甚大であることや、地域を離れざるを得ない方々がおられることも現状としてあります。しかしながら地元に残る檀信徒や地域の復興の為にも、心の拠り所としての寺院の復興に向けて、限りのない努力を尽していく所存です。
これまで各寺院では、お正月のご祈祷やお盆、お彼岸等のお参り、ご葬儀やご先祖の供養、また地域特有の仏教行事やお祭りなど、歴史や文化を地域の方々と共に築いてまいりました。また県内の各寺院は、輪島市門前町の大本山總持寺祖院や羽咋市の永光寺、金沢市の大乘寺を筆頭に、曹洞宗の源流の歴史を継承し、禅の教えの礎を築き、世界に発信し続けてきた大切な寺院です。
つきましては、地域や檀信徒の方々と共にこの苦難を乗り越えて、まずは安心して暮らせる日常を復旧し、そして心の拠り所としての地域文化や歴史の継承ができることを切に願っています。今後共、被災地域と被災寺院の復興に向けてのご支援とご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
令和6年能登半島地震 発生後の経緯と被災寺院の現状
令和6年1月1日午後4時6分に石川県能登半島を震源とする震度5強の地震の後、午後4時10分に震度7の地震があり、以降1週間の間に震度5強の地震が7回も観測され、家屋倒壊や土砂災害、津波、火災などにより、死者が200人を超えるなど甚大な被害が発生しました。
曹洞宗の県内寺院では、能登地区(羽咋市、七尾市、輪島市、能登町、珠洲市)の5教区から8教区寺院(71ヵ寺)では震度6または震度7、加賀地区(金沢市、小松市、加賀市)の1教区から4教区寺院(63ヵ寺)では震度5強の揺れに見舞われ、ほとんどの寺院で甚大な被害がありました。
曹洞宗石川県宗務所では、電話にて被害状況の確認をしましたが、特に能登地区の寺院とは電話やメールでの通信に障害があったことや、道路が地割れの為に寸断されて行き来が出来ず、状況の把握ができない状態が続きました。1月6日に現地対策本部を設置し、まずは人命の確認を最優先とし、通信のつながる時に確認を続け、1月8日に住職と家族全員の無事が確認されました。それ以降、曹洞宗宗務庁や県内外の宗門各種機関、団体との連繋とご支援を頂きながら、支援物資を輪島市や珠洲市などの各避難所に届けることや炊き出し活動に従事していました。平行して各寺院の被災状況の把握に努め、加賀地区の1教区から4教区の寺院は、各教区長が直接各寺院へ赴き、被害の確認は出来ましたが、被害が甚大と予想された能登地区の5教区から8教区寺院については急遽、建築士に調査をお願いし、1月22日と23日、2月9日と10日、24日の5日間で調査を実施しました。その調査からの確認をもとに、各寺院の被災状況を3月からホームページ内各ページにてご報告いたしました。
現状では、県内寺院134ヵ寺のうち、110ヵ寺で本堂や庫裡、山門などの建物被害があり、特に5教区から8教区までの能登地区の寺院において被害が甚大な状況です。県全体として本堂が全壊した寺院は20件、半壊以上の寺院が31件あり、今後の復旧については見通しも立ちにくい状況があります。被害の大きい寺院の住職や家族の大半は、地域の仮設住宅や金沢市内にて避難生活をし、日中は寺院の片付け作業や被災地域の手伝いをしています。
能登半島では2007年3月25日輪島市、七尾市、穴水町にて震度6強、さらに2020年から群発地震が活発になり、珠洲市にて2021年9月16日震度5弱、2022年6月19日震度6弱、2023年5月5日震度6強の地震が続き、その度、築数百年を経ている本堂等の建物の修繕、耐震工事を重ねてきましたが、今回の地震の被害により二重、三重被災が事態をより深刻にしています。また金沢市内の一部の寺院では土地の液状化の影響で居住することが出来ない状況もあります。さらに9月21日の能登半島豪雨の被害により、道路の被害や崖崩れと河川の氾濫が多数発生し、復旧作業の大幅な遅れや見通しが立っていない地域や寺院も残されています。能登地区では未だに水が使用できない状況も多数あり、まだ仕事に復帰できないことで収入もなく、地域の方々や檀信徒、住職家族の生活や健康維持の為の支援が最も必要となっています。
現地災害対策本部(石川県宗務所内)
所在地
:〒925-0074 石川県羽咋市酒井町イ部11 永光寺内
電話・FAX
:
0767-23-4534
E-mail
:
soutou50@gmail.com
※確実に確認させていただくため、出来るだけメールでのご連絡をお願いいたします。
【曹洞宗義援金 送金先】
金融名 | ゆうちょ銀行 |
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口座名義 | 曹洞宗義援金 |
預金種別 | 当座 |
店番 | 019 |
口座番号 | 0604062 |